大学入学して、すぐに仲良くなった級友がいた。
彼女は料理がめちゃくちゃ上手だった。
わたしは大学まで料理をほとんどしていなかったので、彼女がささっと夕食を作ってくれた時に「栄養学部に来る子は料理上手なんだなぁ。」と感心した。
一人暮らしが始まったばかりの彼女の台所は使い慣れた様子でいろんな食材と調理器具があった。
冷蔵庫には出汁が常備されていた。
リズム良く野菜が切られてゆく。
できた「辛味噌鍋」は、調味料を全て配合して作っていた。
純粋に「同じ年でこんなに料理ができる子いるんや。」と驚いた。
素直にわたしは全然料理できないなと認めた。
だから、楽しかった。
調理実習で学ぶことも、級友が作るイタリアンや郷土料理をご馳走になることも全てわたしの糧だった。
みんなからたくさん教わった。
食べておいしくて
おいしいから作ってみたくなる。
わたしもやってみたくなる。
こんなおいしいもの、みんなに食べてもらいたくなる。
今も変わらないな。
わたしはわたしがおいしいものを作る。
初めに料理ができないと嘆かなくてよかった。
雲泥の差があって嘆くことはなかったから。
彼女に出会えてよかった。
彼女の料理に出会えてよかった。
Kommentare